珈琲を飲む人はなぜ健康なのか?!

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珈琲は少し前までは健康に良い飲み物では無かった?

 近年でのテレビ番組やSNSでの発信では珈琲が健康に良いという情報が飛び交っていますが、この考え方などは比較的最近での考え方であって、少し前までは珈琲は健康を害する飲み物だと言い伝えられて来ました。というより、そういった論調が多かった印象です。なぜ、以前までは珈琲が体に悪いとされ、今となっては逆転しているのでしょうか?そんなことをふと思い、掘り返してみようと思います。

珈琲が健康に悪いと考えられていた理由とは??

 珈琲といえばカフェインを多く含みますよね。カフェインには覚醒作用と常用性があります。また、カフィンは交感神経を刺激し気分を高めます。そんな性質から、徹夜や睡眠不足など珈琲を飲む事で、不健康なイメージがついていたと考えられます。またそんなイメージはまだ存在しているかと。他にも珈琲を毎日飲まないと気が済まないなどという常用者の言動などから珈琲は危険薬物などに近い存在だという間違った認識を広め、周囲に根付かせてしまった様にも思う。そんなマイナスなイメージを払拭すべく昔のCMなどでは優雅なカフェやゆったりできる時間を発信していた印象。

2012年「NEJM」誌論文のインパクトが偏見を変えるきっかけに

 2012年の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」誌において、40万人以上の健康調査において珈琲の摂取量と生命予後との関連を分析した論文が掲載されたことをきっかけに大きく世間の珈琲への考え方、見方が変わった。簡単にまとめると、珈琲を飲む人は飲まない人に比べて、有意的に総死亡のリスクが低下していました。珈琲を飲むだけで様々な原因による死亡リスクが低下しているんです。糖尿病やがん予防に最適な飲み物なんです。珈琲が寿命を伸ばすという結果をこの誌によって発表されたのも40万人以上もの調査協力があってこそですし、信憑性は高いですよ。

珈琲の1日の目安摂取量とは

90,000人以上の人々に健康調査を行い、約18年という長期間で経過観察を行いました。珈琲を飲まない人と比較し、1日平均で1杯以下の人は9%、1〜2杯飲む人は15%、3〜4杯飲む人は24%、5杯以上飲む人は15%とそれぞれ有意に総死亡のリスクが低下していました。日本人の場合、3〜4杯を飲む人が最も総死亡のリスクが低下しており、それを超える5杯以上では低下幅が縮小していることは、5杯以上飲まない方がいいと言う結果ではなく、日本人ならではの傾向だと考えらます。世界のデータと比べてもさほど違いはないことも分かっています。1日3〜4杯飲む人は、心血管疾患(心筋梗塞、狭心症)による死亡リスクが19%、総死亡のリスクが17%と低下しています。また、癌の発症リスクについても珈琲を飲む人は18%とこれも有意に低下していました。

 しかし、妊娠中の珈琲の摂取については、流早産のリスクや低体重のリスクが飲む人の中で増加傾向にある。妊娠中の珈琲摂取に関しては色々な諸説があるためもう少し、情報を集め、発信できればなと思う。

珈琲の健康効果をまとめると

ここまで多くの情報や信頼における知見によって、珈琲を1日3〜4杯飲むことにより、総死亡リスクが10〜20%程度低下することはほぼ間違いがありません。この効果は人種差によらず効果はあるもので、主に心血管疾患や呼吸器疾患(肺炎、慢性肺気腫)などによる死亡の減少によるものです。概ね珈琲は健康に良いと言われますが、妊娠中の女性の方々は、控えるか、1日1っぱい程度に抑えたほうが良いと思います。

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